就業規則の整備・運用支援、DX事例

相談内容
社歴は10年以上、就業規則は作成して周知しているが、規定されている休暇、労働時間、服務規律など細かな労働条件のルールが決まった経緯がわからず、当時の経営者、担当者にも確認できない状況で運用に困っている。
争点
現在の運用状況の確認、今後の整備・管理の方法
解決内容
まずは規定された労働条件ルールと実際に現場で運用している労働条件のルールを監査した。実態にあっていない規定をどうやって修正していくか検討し、変更するもの・しないものを選定しながら、改善を進めた。就業規則のクラウド管理システムを導入し、経営者・人事労務担当者と弊所でタイムリーな情報共有を実現し条文ごとに趣旨や運用ルールをシステム上で記録するようにした。
アットロウム所感
経営者の代替わり、急な人事労務担当者の変更のときにこのようなご相談を頂き対応する事があります。監査をすると実際に利用されていない特別休暇制度が就業規則に残ったまま、法令違反の疑いがある労働時間の端数処理方法の記載がありました。これらの規定を作成した当時の担当者の意見を聞くことは難しいですが、古株の従業員の話や残された資料から推測すると、やはり当時はそれなりの事情があって制度設計されたと一応納得できる理由が出てきます。一見、不合理・不均衡、法令違反等に思える規定(休暇、賞与、労働時間など)は制度の目的や運用方法が引き継がれて共有されていないと、事業運営の足を引っ張ってしまう恐れがあります。