複数の会社がかかわる年金事務所の調査に対応した事例
相談内容
複数の会社を経営し不動産業を行っています。社会保険に加入していない会社があり、年金事務所から加入が必要ではないか?と調査が入りました。本当に加入が必要でしょうか?
争点
被保険者に該当する実態の有無
解決内容
被保険者に該当する実態があるかどうか、確認するため、賃金台帳や出勤簿、履歴事項全部証明書などの資料をご用意いただき社会保険の手続きを中心に監査を実施しました。役員の方の報酬の支払状況、役員の親族の労働時間、出勤日数、業務内容などを確認し年金事務所へ提出する報告書を作成しました。調査担当官と協議して社会保険の適用事業所ではないことを証明しました。
アットロウム所感
結果として社会保険の適用事業所としての実態はありませんでしたが、企業内の事務の方が役員の親族など一般的な従業員でない方々の社会保険加入基準に該当するか判断すること、行政に説明することはかなり難易度が高いと感じます。働き方の多様化が進み、社会保険の加入基準に対する判断が難しくなっています。この点、行政の方も同じ認識で担当官ごとの知識レベルも差があるので気をつけて欲しいと言われました。社労士のフォローがより求められていると実感した事例でした。
執筆者情報
社会保険労務士法人アットロウム 代表社員
藤崎 祐也
保有資格特定社会保険労務士
一言当事務所は2014年に栗田社会保険労務士事務所という個人事務所から社会保険労務士法人アットロウムへと法人化しました。創業から30年を超えても一貫して「労使紛争の予防対応・人事労務の手続きサポート」を主軸に取り組んできました。
近年では、「デジタルツールを利用した業務改善・生産性向上」「労務監査で人事労務リスクを抽出改善し事業承継・企業価値の向上サポート」に注力しています。
「人事労務を通じて持続可能な企業づくりと地域の発展を支援する」ことを弊所の役割と捉え、何が出来るか日々探求し、実践行動しています。