労災申請するため不当な要求をされたが労働基準監督署に意見申出して対応した事例
相談内容
「入社して間もない従業員から仕事中ケガをしたので労災請求の協力を要求された。しかし、原因は仕事時間中に遊んでいたことによるものなので拒否したところ、知り合いに弁護士がいる、など威圧的な態度をとってきた。明らかに労災ではないのに、労災請求書に事業主の証明をしなければならないのか?
争点
「事業主証明の必要性」
解決内容
「証明を拒否する理由書を作成し労働基準監督署へ提出し担当者と対応を協議、当該従業員は労働基準監督署から状況の説明をしてもらい指導を受けた」
アットロウム所感
「威圧的な態度で企業に迫る労働者、従業員から威圧的に迫られると何でも言うことを聞いてしまいがちな弱腰な企業担当者というのは時折見受けられます。日々の労務管理アドバイス「従業員の問題行動の観察・記録はしっかり行って下さい」を常に実践されている顧問先様だったので「証明を拒否する理由書」の作成もスムーズで労働基準監督署の対応も良く、早期解決に至りました。終始毅然とした姿勢で対応したのでごねても無駄だと思ったのか、当該従業員は去っていき事業所の秩序回復が早期になされた事例でした。
※企業には労働者の労災保険給付請求その他の手続きにあたって助力,証明をすることが義務付けられていますが,意見申出することもできます(労災保険法施行規則23条,23条の2)。
執筆者情報
社会保険労務士法人アットロウム 代表社員
藤崎 祐也
保有資格特定社会保険労務士
一言当事務所は2014年に栗田社会保険労務士事務所という個人事務所から社会保険労務士法人アットロウムへと法人化しました。創業から30年を超えても一貫して「労使紛争の予防対応・人事労務の手続きサポート」を主軸に取り組んできました。
近年では、「デジタルツールを利用した業務改善・生産性向上」「労務監査で人事労務リスクを抽出改善し事業承継・企業価値の向上サポート」に注力しています。
「人事労務を通じて持続可能な企業づくりと地域の発展を支援する」ことを弊所の役割と捉え、何が出来るか日々探求し、実践行動しています。