建設業の2024年問題の相談に対応した事例
相談内容
「当社は36協定をきちんと締結しており、時間外労働もそれほど多くなく法的に問題はないと思っていますが、同業他社、業界全体がとても慌てていて不安になりました。当社はどのような点に注意すべきでしょうか?」
争点
時間外労働の上限規制と対策
解決内容
法律の上限規制に違反しなくても現場は回っている状況を確認し、繁忙期のピークに合わせて上限時間の設定を見直し、安全衛生対策を検討事項としました。
アットロウム所感
繁忙期でも1か月45時間を超えた残業はないことを資料、ヒアリング等で確認し、現時点で法的に何か行う必要はないと説明して、まずは安心してもらいました。ただし、今後、1ヶ月45時間を超える可能性があるとのことだったので、今後は考慮して上限時間を設定し、実際にそのような状況になったときに必要な効果的な健康確保措置、安全配慮を行い労災事故を効果的に予防するなど、経営リスクを低下させる措置を検討する方向になりました。
参考:厚生労働省「建設業の時間外労働に関する上限規制わかりやすい解説」
執筆者情報
社会保険労務士法人アットロウム 代表社員
藤崎 祐也
保有資格特定社会保険労務士
一言当事務所は2014年に栗田社会保険労務士事務所という個人事務所から社会保険労務士法人アットロウムへと法人化しました。創業から30年を超えても一貫して「労使紛争の予防対応・人事労務の手続きサポート」を主軸に取り組んできました。
近年では、「デジタルツールを利用した業務改善・生産性向上」「労務監査で人事労務リスクを抽出改善し事業承継・企業価値の向上サポート」に注力しています。
「人事労務を通じて持続可能な企業づくりと地域の発展を支援する」ことを弊所の役割と捉え、何が出来るか日々探求し、実践行動しています。