第三者行為による通勤災害における労災手続きと示談リスク回避を支援した事例

相談内容
従業員が通勤中に第三者が関わる交通事故に遭い、労災(通勤災害)を使って治療を受けたいというご相談でした。しかし、相手方が過失を認めておらず、警察での「人身事故」への切り替えにも非協力的でした。そのため、「第三者行為災害届」の提出に必要な相手方の情報が取得できず、企業担当者様は労災の手続きを進められずお困りの状況でした。
争点
相手方の協力が得られない状況下での「第三者行為災害届」に必要な相手方情報の収集と、第三者との安易な示談成立による労災保険給付との調整、給付が受けられなくなるリスクの回避。
解決内容
相手方の協力が得られない場合でも、自動車安全運転センターから「交通事故証明書」を取り寄せることで、相手方情報や加入保険に関する情報を確認できる場合があることをご案内しました。
これにより無事に第三者行為災害届の手続きを進める道筋が立ちました。
さらに、労災申請前に本人同士で治療費などの示談を成立させてしまうと、後から後遺症が出た際などに労災からの給付が受けられなくなる事態に陥る危険性を説明しました。企業担当者様を通じて、従業員本人へ示談を行う前に、内容を十分確認し、必要に応じて専門家へ相談するよう注意喚起しました。
社労士所感
通勤災害において第三者が絡む交通事故は、相手方の非協力的な態度によって初動の手続きが難航するケースが少なくありません。
今回のケースでは、ご担当者様から早い段階でご相談いただいたことで、行き詰まっていた相手方情報の取得方法を的確にアドバイスでき、スムーズな労災申請へのサポートができました。 特に第三者行為災害において最も避けるべきは、仕組みを理解しないまま安易に示談をしてしまい、労働者が本来受け取れるはずの労災給付を受けられなくなる事態です。
労災事故が発生し第三者が関与している場合は、当事者間でのやり取りが進む前に、まずは専門家へご相談いただくことの重要性を改めて実感した事例でした。今後も、企業と労働者双方のリスクを最小限に抑える伴走支援を提供してまいります。



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