薬物使用で逮捕された社員を懲戒解雇したい
相談内容
「配送業務を担当していた社員が薬物使用の容疑で逮捕・勾留されました。暴力的で取引先・社内からの評判も悪くこれ以上雇用継続したくないので、この際、懲戒解雇をしたいです。」
争点
「刑罰の確定していない労働者を懲戒解雇できるか」
解決内容
「素行の良くない従業員だったので、相談者は当然の様に懲戒解雇出来ると思っていましたが、刑罰が確定していない状況では慎重に事を進める必要がある、と懲戒解雇が無効となるリスクなど説明し、まずは家族と連絡をとり情報収集、事実関係を把握してもらいました。家族と連絡がとれたので家族を通じて今後の進退を会社と話合いしてもらい、自己都合退職となりました」
アットロウム所感
「会社は本人の素行不良をかばいながら改善を求めていましたが、色々、限界がきてしまったそうです。従業員の不祥事案件は往々にして感情的になり、安易な懲戒処分、退職手続きなどを行ってしまいがちです。まずは情報収集に努め、確定した事実をもとに対応していく事が基本となります」
執筆者情報
社会保険労務士法人アットロウム 代表社員
藤崎 祐也
保有資格特定社会保険労務士
一言当事務所は2014年に栗田社会保険労務士事務所という個人事務所から社会保険労務士法人アットロウムへと法人化しました。創業から30年を超えても一貫して「労使紛争の予防対応・人事労務の手続きサポート」を主軸に取り組んできました。
近年では、「デジタルツールを利用した業務改善・生産性向上」「労務監査で人事労務リスクを抽出改善し事業承継・企業価値の向上サポート」に注力しています。
「人事労務を通じて持続可能な企業づくりと地域の発展を支援する」ことを弊所の役割と捉え、何が出来るか日々探求し、実践行動しています。